私達が一番意識しなければならない自己認識は自分のカルマに気付き、カルマを自己コントロール下に置くことである。自分を知ることは難しい。潜在意識下にある夢や願いや希望を知ることは、本当の自分に出会うまでにしなければならない道程である。
ブッダはカルマを行為であると云った。
「生きるものは、おのれが行為のたくわえを持ち、その行為を受け継ぎ、その行為から生まれ、その行為に縛られる。行為は拠り所である。行為が卑しければ、生きざまが卑しくなり、行為が立派なら、生きざまも立派になる。私達は自分がいったい何をしているかに気付き、本当に行きたい所へいくための正しい行動をとらなければならない。」(ウイリアム・ハート著『ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門』春秋社)
あなたは何処へ行きたいのですか? 私は何処へ行きたいのだろう?
あなたの次の人生はどんな人生ですか? 私は何処に生まれるのだろう?
自分の歩む道が解っても、実際に歩かなければ、目的地(行きたい所)に辿り着かない。千里の道も一歩から、知識でなく実践である。目的地を明確に設定し、辿る道筋を知って実際に歩く者だけが行きたい所に到達できる。
おおぜいの人が目的地を見いだせないで、行きたい所が解らなくて、暗い夜道を迷っている。『勝利者の瞑想法』で迷える人に目的地とそこまでの道筋(地図)を示したつもりでいる。プレクシャ・メディテーションは知識ではなく実践である。実践することによって、迷いが無くなり、自分に自信がもて、行きたい所へ確実に道を歩いている実感がもてるでしょう。
人類の99%以上の人が暗闇で迷っている。迷っている人が迷っている事さえ気付いていない。人間ていったいなんだろう?皆さんはそんな疑問が起こりませんか?
<著:坂本知忠>
(協会メールマガジン2011/6/20からの転載です)