2022年「瞑想の源流を探る旅」その1 コロナ禍の中、インドへ(日本プレクシャ・ディヤーナ協会 指導士・伊東 真知子)

COVID‑19

 前回、ジャイナ教テーラパンタ派「国際瞑想キャンプ」に参加したのは、2019年バンガロールでした。その2ケ月後くらいに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がニュースに掲載されるようになったと思ったら、あっという間に世界中に蔓延してしまいました。

 世界各地で戦々恐々と新型コロナウイルスに怯え、すぐに収束するだろうと思われたがすでに3年。

今年になって一時収まったかのように見えたので、久しぶりにインドに行けるかな?と思っていたところ、 ジワジワとまた増えだしツアーの実施が危うくなりかけましたが、結果的に日本から初めてキャンプ参加する人が4名(内1名は男性)、坂本先生と私と2度目の参加のブッチー、そして先行インド入りの別の先生のヒマラヤに近いヒンズー教寺院のツアー参加者4名がラドヌーンで合流予定。計11名で第21回国際瞑想キャンプへ行くことになりました。めでたし、めでたし👏

 ワクチンを打ってない私は、果たして海外へ行けるのかと心配しましたが、飛行機の出発72時間内にPCR検査を受け、英文の陰性証明書をゲット。今回はJALで羽田発着。絶対的に楽ちんである。無事、陰性証明書のおかげで日本からの出国は思ったよりスムースで一安心。

 どのくらいインドへ行く人がいるのだろうかと思ったら、やはり往路の飛行機の乗客は疎らで、真ん中の4席を占領してのびのびと体を伸ばして寝ることができ、これまた楽ちんの二乗♡ これまでエア・インディアが多かったが、映画を見ようとしても画面が全く作動しない席もあり、まともに画面が観られる席に当たれば、ラッキー♪という感じだったが、さすがJALには最新機材が搭載され、映画を2本観られた。

 途中ヒマラヤらしき山を遠くに臨みながら、予定通り18:30近くにデリー空港に到着。陰性証明書のおかげで、入国も問題なし。いざインド入国へのドアが開いたら、そこには15年前からお馴染みの現地ガイドのサンジーブさんが私たちを待ち受けてくれていました。思わず懐かしく嬉しくてサンジーブさぁ~ん!と駆け寄る私でした。

 いよいよその日から16日間にわたる国際瞑想キャンプと世界遺産の寺院を巡る「瞑想の源流を探る旅」の幕が切って落とされました。

それにしても空港職員以外どこへ行っても、だーれもマスクはしてませんでしたよ。

インド道路事情

 飛行場からその夜泊まるデリーのホテルへ向かいます。

 相変わらずクラクションがそこら中から鳴らされ、帰宅時間も重なり、先を急ぐ車とバイクがブーブー、ピーピーと賑やかである。さすが首都のデリーには、信号機があるところもあるが大体が・・・無いね。

 合流地点などほんの少しの隙間さえあれば我先に割り込んでくる。よく事故が起こらないなと不思議だが、旅の間、事故現場には遭遇しなかったし、それほどボコボコに傷ついた車も見当たらない。みんな運転がうまいのであろうか・・・不思議だ! 

 インドではスピードを出さないようにと、道路に定間隔でかまぼこの様なでっぱりがある。そのかまぼこ状のものを越すには、否が応でもスピードを落とさないといけないようになっており、徐行してガックンと乗り越えるのであります。旅行会社のバスのドライバーさんは、乗客の安全を図りスピードを抑えゆっくりと越えてくれたが、バスの窓から眺めていると、慣れっこの現地の人たちは、一応スピードは緩めるものの、下手するとジャンプして通っているような気がした。空飛ぶ車?!? 遊園地並みだね(汗)

 バイクは二人乗り、三人乗りはトーゼン! 下手すると四人なんてことがあるからビックリ。しかもノーヘル。ヘルメットも被らず、バイクの運転手と後ろ座席の間に子供を挟んで、しかも赤ちゃんをおんぶしている姿を見ると、本当に危険極まりないと思うが、仲良し4人家族はそれでOKなのであろう。スゴイに尽きる。

 インドで運転できれば、世界中どこでもOKといった感じですね。運転技術の腕に覚えがある人は、ぜひインドの都会でやってみてください。ただし、信号機は都会と言われるところでも滅多にない!

 だから道を横断しようとするなら命がけである。私たちは左右の車やバイクの往来を見極め、隙あらばと思うが・・・ひっきりなしに往来が激しく、そんな隙なんかナイ! 外国人はオロオロするばかりである。ところが現地のでっぷりと太った初老のおばさんなど「私が道を通るのよ。お退き!」と言わんばかりにサリーを翻しながら悠然と混雑した道路を渡っていく。さすがである👏

いざ、ラドヌーンへ

 これまでジャイナ教テーラパンタ派の本部があるラドヌーンまでは9時間かかったが、前回訪れたのは2013年で9年前。その頃に比べると格段の差で道路が整備され良くなっていました。15年前の2007年は自転車とオートバイが多く、ドアやバンパーが外れ落ちかけたボロ車がヨタヨタと走っていました。建設途中の高速道路には牛やラクダや犬と下手すると象が悠然と歩いていたし・・・。

 2009年、2011年、2013年とラドヌーンを訪れるたびに少しずつ車が増え、2022年の今ではインドの経済成長著しく新車が道路を埋め尽くすほどに走っていることにビックリ。前はヒュンダイが多かったのが、最近は日本車がたくさんみられ、スズキが多いような気がしました。(坂本先生情報によると「マルチ・スズキ」 というスズキインドにおける乗用車生産販売子会社があるため、スズキの車が多いようです )

 一応、高速道路かな?と思われる白黒のだんだらの低いフェンスも設置され、これならスピード出してスイスイと思いきや、高速道路に牛は以前のように悠然と歩いているのである。やっぱりそう来なくちゃネ。だってインドだもん(苦笑) 

翌日、朝8:00にバスに乗り込み、いざラドヌーンへ向けて出発go、go!!!  

凄腕ドライバー

 日本でインド人にラドヌーンというところを知ってる?と聞いても、ほぼ誰も知らない。そこはデリーからやや南西に下ったパキスタン寄りのラジャスタン州の真ん中。周囲は砂漠に囲まれた土地です。

 ドライバーのラムさんと助手のビクラムさんも、ラドヌーンへいくのは初めて。道もよくなってスイスイと行く…はずだった。

 途中渋滞もあり、朝8時にデリーを出発したけれど、だんだんとうす暗くなってきました。時折、車を止めて人に道を聞きながら、ナビを頼りに車を進めていくと、狭い道が入り組んだ村に入っていく。こんな道だったかなぁ???と思っていたら、車の幅と道の幅がほぼ同じくらいのとても狭い道に入り込んでしまい、何度か人に道を聞いたら、どうやら反対方向らしい。ギョギョ!!!!!

 人に道を聞いても、みんな違うことをいう人が多いんだよね。インドって(苦笑) 

 狭い道に立ち往生してしまい、この先へ進むのも困難、ましてやこの狭い道でどう切り返せるのか。どう考えても無理、無理、無理! 

 バスをバックするにも、切り返すにも、にっちもさっちもいかず、だんだんと近所の人たちのやじ馬が増え、親切に誘導をしてくれたのだが、この困難をどう切り抜けるのか!と全員がこのままバスは道の真ん中で夜通し立ち往生したままなのかと絶望的になってしまいました。

 ところが! ラムさんはとても無理と思われた狭い道を細かく細かく切り返し、私たちは手に汗握りながら、ラムさん頑張れ!と心の中で声援をおくりつつ祈った。そして・・・ナントその道からバスを脱出させたのです。

おお~神業だぁ👏👏👏👏👏

バスの中は大歓声と拍手の嵐。近所の野次馬の人たちも拍手。

 2015年にネパールのビラトナガールやダージリングで、曲がりくねった山の急坂をジープで行った時も、その運転技に度肝を抜いたが、それを上回る神業である。ラムさんバンザーイ🙌 その日からラムさんはヒーローになったのであります。

 さて、次回はいよいよ瞑想キャンプのお話です。
1週間の禁酒、禁煙、完全菜食、朝から晩までどっぷり瞑想の学びの日々を送り、身も心も清らかに ・・・なるはずです(汗)

日本プレクシャ・ディヤーナ協会 指導士・伊東 真知子

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