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坂本知忠先生から学ぶプレクシャ・メディテーション-ジャイナ教の8つのカルマについて-

プレクシャ・メディテーションは、今から約2600年前、ブッダの時代からインドに伝わる古代瞑想法を、やはり仏教と同じ時代から存在し受け継がれている古代宗教ジャイナ教(テーラパンタ派)の前最高指導者であるアチャーリヤ・マハープラギャ師が、最新科学の知見を採り入れて現代的に再構成した古くて新しい瞑想法です。

理論面、実践面ともに、細かく体系的に構築されている瞑想法であるため、説明が平易で、初心者でも簡単にはじめられる内容になっています。

理論的には非常に深遠な内容を含んでいますので、他の瞑想やヨガに通じた人、親しんでいる人にも大いに参考になります。

内容)
講義:ジャイナ教の8つのカルマについて
実習:ケーンドラ・プレクシャ

日時:2023年4月2日(日)10-12時(開場:9時半)
*伊東真知子先生による瞑想のための身体ほぐしのためのプレクシャヨガを30分行います

会場:茗荷谷中央大学キャンパス2階(住所:大塚1丁目4番地)
*丸の内線茗荷谷駅前の春日通りを左に行くと、新設の中央大学茗荷谷キャンパスがあり、その2階になります。中央大学正面入り口の手前左側に階段、右側にエレベーターがあります。お間違いのないようご注意ください。

注意:マスク着用、最低1mのソーシャルディスタンス、定員18名、換気実施

会場参加受講料:2000円
オンライン参加受講料:1000円
*オンライン参加の場合、クラス終了後1週間以内に、クラス動画を共有させて頂きます

講師:坂本知忠(指導ランク:教師)
 
日本プレクシャ・ディヤーナ協会会長
水晶瞑想両方研究所主宰
ヨガ瞑想指導歴35年以上
プレクシャ・メディテーション研修のため渡印13回
2015年プレクシャ・アウオード受賞
著書:「白神山地」「虹のクリスタル・ワーク」「ジャイナ教の瞑想法」「勝利者の瞑想法」「坐禅の源流印度へ」「自分で自分の医者になる」他

講師:伊東真知子(指導ランク:講師)

日本プレクシャ・ディヤーナ協会 役員
プレクシャ・メディテーション研修のため渡印5回(2019年3月時点)
1980年沖ヨガ入門
1982年ヨガ指導開始
2008年プレクシャ・メディテーション指導開始
月2回神保町区民館にてヨガと瞑想クラス開催

問合先:日本プレクシャ・ディヤーナ協会(japan@preksha.com)

申込先:こちらお申込み

コラム:瞑想・二つの流れ

アーリヤ人がアフガニスタンやパキスタン方面からインドに進出してきたのは紀元前13世紀から11世紀頃のことである。アーリア人は遊牧を生業とする人達であった。彼らが奉ずるのはヴェーダという宗教であり、司祭をバラモンと呼んだ。バラモンは施主から祭祀を頼まれると荒野に結界を作り祭壇を作った。結界に炉を作り火を燃やして火の中に生贄をくべ、施主の願いを叶えるべく呪文を唱え、神々を召喚した。ヴェーダというのは神々を召喚し願いを聞き届けてもらうための様々な呪文の事である。

祭祀が終わると祭壇は壊されて更地に戻された。遊牧民であったアーリア人は当初固定的な寺院を作らなかったのである。バラモンはインドに流入してくる以前には神々から天啓を受けるためにアムリタを使っていた。アムリタとは最近の研究によればベニテングダケだということがわかってきた。インドではベニテングダケが入手出来ないので、天啓を受けるための別な手段の必要性が出てきた。そこで彼らが採用した方法が苦行である。苦行によって天啓を得た。またアーリア人は自業自得の宗教哲学を持っていた。

一方インド在住の人々の間には長い伝統としてのシュラマナ系の宗教があった。シュラマナ系の起源は極めて古くインダス文明にまで遡ると言われる。シュラマナ系宗教では修行としてメディテーションが行われていた。そして教義として輪廻転生を信じていた。

紀元前8世紀頃、ヴェーダの流れとシュラマナ系の流れの宗教哲学が合流し、自業自得と輪廻転生の哲学が融合して解脱思想が起こった。何回も何回も生まれては死ぬのは嫌だと考えて大出家ブームが起こった。世俗的な生活ではどうしても沢山の業を作ってしまうので、業を作らないようにと世俗的な生活を捨て、行為をなさないようにと出家した。出家とは世捨て人、社会からドロップアウトした人の意味が強く、ぼろ布を纏っていた。ヴェーダの流れの中からも、シュラマナ系からも沢山の出家者が出た。

紀元前5世紀から6世紀頃、シュラマナ系出家者の中からマハビーラと仏陀が現れた。マハビーラや仏陀の時代、沢山の宗教哲学が起こり宗教論争が盛んであった。今日、世界中に見られる様々な宗教哲学がこの頃既に全て存在していたと言っても過言でない。六師外道が有名であるが、そのほかに沢山の宗教指導者が存在した。ジャイナ教の経典「スーヤガタ」では363の異なる宗教哲学があったとされる。マハビーラや仏陀以外では運命決定論・無因無縁論者のマッカリ・ゴーサーラ、快楽主義・唯物論者のアジタ・ケーサカンバリン、不可知論者のサンジャヤが主な思想家である。輪廻や魂を否定する彼らも又、出家であり質素な生活を営み苦行をしていたのである。

インドでは古代から輪廻転生が既定の事実として考えられていた。又、因果応報のカルマの支配も疑う余地のないものであり、仏教では六道輪廻からの解放を切に願った。ジャイナ教では地獄の7層、植物界、動物界、人間界、天界の26界に分かれるが、天界の最上階モークシャに入ることを理想とした。

修行によってカルマを根絶し輪廻の輪から離れてモークシャ(解脱)になるという点では仏教もジャイナ教も根本教義は同じである。見解の違うところはカルマがどこに蓄積されるかということと、輪廻の主体は何かということだけである。ジャイナ教は輪廻の主体として真我である魂を想定した。そしてカルマが魂に付着すると考えた。だから魂の汚れであるカルマを取り除けば魂は純粋になる。純粋になった魂がアラハンでアラハンが死んで肉体がなくなるとモークシャに入り、解脱してシッダとなり再生しないと説いた。

一方仏陀は実用主義者だったので証明できないものは有るとも無いとも断定しなかった。架空のはなしの論争を避け、そんなことに時間を費やさず心の安定に励めと弟子達を指導した。そして八正道の実践を奨励した。仏陀は体は私ではない、心は私ではないと言った。私は魂だとも云わなかった。

後世の仏教者たちは仏陀ともあろう人が曖昧な事を言うはずがないとして本来非我説であった仏陀の説を無我説(魂はない)にしてしまった。シャーリープッタやモンガラナーは初め懐疑論不可知論者のサンジャヤの弟子であったが、後にブッダが因果律を説くというので仏陀の弟子になった。仏陀が証明出来ない仮定の話にのらりくらりと断定を避ける姿勢をとったのは、シャーリープッタやモンガラナーをとおしてサンジャヤの影響を受けていたのかもしれない。

部派仏教の時代に仏教は「魂は無い」とする無我説を採用したので、輪廻の主体が不明確になり、カルマ論や輪廻転生からの解脱が曖昧になってしまった。現代のテーラワーダ仏教系は無我説の立場に立っている。

仏教にはニルヴァーナ寂静としての解脱があり、解脱の方法(実践方法・修行)があるが、無我説に立つと何のための修行かの説明が十分でなくなる。魂を否定するとそういう矛盾がおきてしまう。

ジャイナ教と初期仏教は教義や修行体系が驚く程よく似ていて、兄と弟、本家と分家、本店と支店のような類似性がある。小異を捨て大同につけば兄弟宗教と言っても良い。仏教側から見てジャイナ教を外道と蔑めば、ジャイナ教からは仏教が外道となる。

ジャイナ教は魂を認める宗教であり、カルマと輪廻転生を信ずる宗教である。プレクシャ・メディテーションの目的はアカルマ(無業)になることであり、魂を純粋にすることにある。そして魂があるか無いかに関係なく、瞑想修行の過程で健康と幸福を得る恩恵が間違いなくある。

古来ジャイナ教の出家者は自然法則を深く洞察し、今日でいう宇宙物理学や原子物理学のレベルの考察をしていた。それらの見解が古代のジャイナ教聖典に記述されている。現代科学に照らしてみて荒唐無稽なものも多いが、現代にも通ずる優れた見識も見受けられる。科学が発達していなかった古代において宗教哲学を科学的に説明しようとしていたジャイナ教僧侶の洞察は驚嘆すべきものがある。

私たちは本に書かれたものをまるごと信じたり、人の学説を鵜呑みにすることなく、あくまで自分で考え経験・体験し学ばなければならない。宗教哲学を論じる際にはアネカンタ、つまり非独善主義、無対立にならなければならない。他が信ずる宗教を否定してはならないし、侮辱してもいけない。他を尊重することが平和の道であり、争いを無くす道である。

<著:坂本知忠>
(協会メールマガジンからの転載です)

2023年プレクシャ・メディテーション・キャンプ

【テーマ】
ジャイナ教讃歌の練習
CCLT瞑想
ムドラ瞑想
タオヨガ等 

【サブテーマ】
サリーやパンジャビを着て楽しもう!

【概要】
伊豆・河津町、今井浜海岸から2キロほど山中に入ったいりあい村は佐藤松義先生が後世に沖道ヨガを伝え残すべく開設した道場で、ライフサイエンスYOGA道場と呼ばれています。今年のプレクシャ・メディテーション合宿は皆さまにこの素晴らしい施設を知っていただくために、いりあい村で行います。河津町は海あり山あり温泉ありの、伊豆半島東海岸の有名観光地です。

プレクシャ・メディテーションが初めての人、学び続けている古い生徒さん、指導士、講師の先生 皆が一堂に会し親睦を深め合うキャンプを開催します。皆さんお誘いの上参加ください。

【日時】2023年5月26日(金)~5月28日(日)
*日帰り、1泊2日の参加も可能ですので、ご相談ください

【会場】いりあい村 YOGA道場

【参加費】2泊3日27000円 宿泊費・食事5回・講習費含む(会員の方は2000円引き。申込時に会員になることも可能です。現地までの交通費及び温泉入浴料は別途になります。)

【持ち物】ヨガのできる服装、散策用スニーカー、タオル、洗面化粧道具、パジャマ、筆記具、テキストとして『勝利者の瞑想法』(持っていない方は当日購入可)

【講師】坂本知忠、伊東真知子、松井智恵子、高山知子、その他協会指導士

【集合時間】26日14:00(昼食は済ませてきてください)
【解散】28日12:00(昼食後解散となります)

【交通】熱海駅から伊豆急下田行きが便利です。
*電車で来られる方のご案内
熱海駅発:11:32(JR伊東線・伊豆急下田行き)
今井浜海岸着:12:58

熱海駅発:12:24(JR伊東線・伊豆急下田行き)
今井浜海岸着:13:49
 
*上記いずれかの列車に合わせて乗車下さい。今井浜海岸駅に出迎えます。
*上記以外の列車ご利用の方は今井浜海岸駅の隣駅・河津駅まで来てください。
*河津駅からはタクシーを利用ください。行先は「いりあい村」と言ってください。出迎えはありません。

申込先:こちらお申込み
*リンク先へ移行できない方は、「問合先」まで氏名、携帯電話、交通手段をご明記の上、お申込みください。

問合先:日本プレクシャ・ディヤーナ協会(japan@preksha.com)

 

コラム「プレクシャな生活」一覧

*各指導士名・コラムから各記事へ遷移します*

プレクシャな生活(日本プレクシャ・ディヤーナ協会 指導士・目黒かおる)

プレクシャな生活(日本プレクシャ・ディヤーナ協会 指導士・岩渕 和恵)

プレクシャな生活(日本プレクシャ・ディヤーナ協会 準指導士・山口みゆき)

プレクシャな生活(日本プレクシャ・ディヤーナ協会 指導士・岩渕 和恵)

プレクシャ メディテーションを始めたのは2015年11月です。

その年の10月、大好きだった父が他界し、人生の転機も重なり、心の置き場所が定まらなくなってしまった時期がありました。

偶然にもその年の11月に、公私共に良くしていただいていた沖ヨガの先輩・坂本知忠先生の『プレクシャ メディテーション養成講座』が、初めて開催される月でした。

その講座の事は、なぜか父が亡くなる前から気になっていていました。
そして、本当に亡くなってしまった時、『瞑想の事は、よく分からないけど行ってみよう』と、何かにすがりたい気持ちでを受講したのを覚えています。
1時間半のクラスは、講義と瞑想「カヨーウッサグ」でした。

静かな数十分間が終わった時、ゆらゆらと揺れていた心も、『私はもう大丈夫!』と、思う気持ちに変わっていました。

そんな嬉しい変化に、自分が一番驚いて、更に体にも心にもいいなぁ!と思いました。

あれから7年、日々の生活を落ち着いた気持ちで過ごせているのは、プレクシャ メディテーションのお陰です。

(2022年5月127号メルマガからの転載)

日本プレクシャ・ディヤーナ協会 指導士・岩渕 和恵

坂本知忠先生から学ぶプレクシャ・メディテーション-ジャイナ教哲学の基本-

プレクシャ・メディテーションは、今から約2600年前、ブッダの時代からインドに伝わる古代瞑想法を、やはり仏教と同じ時代から存在し受け継がれている古代宗教ジャイナ教(テーラパンタ派)の前最高指導者であるアチャーリヤ・マハープラギャ師が、最新科学の知見を採り入れて現代的に再構成した古くて新しい瞑想法です。

理論面、実践面ともに、細かく体系的に構築されている瞑想法であるため、説明が平易で、初心者でも簡単にはじめられる内容になっています。

理論的には非常に深遠な内容を含んでいますので、他の瞑想やヨガに通じた人、親しんでいる人にも大いに参考になります。

内容)
講義:ジャイナ教哲学の基本
実習:シャリーラ・プレクシャ、黄金の骨格瞑想

日時:2023年3月5日(日)10-12時(開場:9時半)
*伊東真知子先生による瞑想のための身体ほぐしのためのプレクシャヨガを30分行います

会場:最寄り駅は神保町駅となります。従来の茗荷谷駅とは異なります。場所の詳細はお申込者様へご連絡させて頂きます。

注意:マスク着用、最低1mのソーシャルディスタンス、定員18名、換気実施

会場参加受講料:2000円
オンライン参加受講料:1000円
*オンライン参加の場合、クラス終了後1週間以内に、クラス動画を共有させて頂きます

講師:坂本知忠(指導ランク:教師)
 
日本プレクシャ・ディヤーナ協会会長
水晶瞑想両方研究所主宰
ヨガ瞑想指導歴35年以上
プレクシャ・メディテーション研修のため渡印13回
2015年プレクシャ・アウオード受賞
著書:「白神山地」「虹のクリスタル・ワーク」「ジャイナ教の瞑想法」「勝利者の瞑想法」「坐禅の源流印度へ」「自分で自分の医者になる」他

講師:伊東真知子(指導ランク:講師)

日本プレクシャ・ディヤーナ協会 役員
プレクシャ・メディテーション研修のため渡印5回(2019年3月時点)
1980年沖ヨガ入門
1982年ヨガ指導開始
2008年プレクシャ・メディテーション指導開始
月2回神保町区民館にてヨガと瞑想クラス開催

問合先:日本プレクシャ・ディヤーナ協会(japan@preksha.com)

申込先:こちらお申込み

2022年「瞑想の源流を探る旅」その4 愛らしいミーナ先生(日本プレクシャ・ディヤーナ協会 指導士・伊東 真知子)

Yoga Teacher Mis Meena

 教える情熱がマックス&高温度の通訳も全く追いつかず機関銃のように喋る「弾丸ランジット」先生は、2013年からおなじみの先生ですが、今回来れませんでした。残念でガッカリでしたが、代わりにMeena Sabadjaという女性の先生がムンバイから来てくれました。ランジット先生のお友達かな?

 朝の瞑想後は6:45からヨガ。ヨガは約4500年前のインドの インダス文明で誕生したもので「ヨガとは心の動きを抑制すること」 単に健康とか美容のためだけではなく、瞑想ができる体作りをするためのものでもあります。なのでキャンプのスケジュールの中には必ずヨガのクラスが組み込まれています。

 朝日を受けながら外でのアサナと呼吸法は、朝の清々しさに浸って気分すっきり気持ちいいですよ♪

すがすがしい朝の空気の中で。ヨガマットは貸してもらえます

 ミーナ先生は真面目一直線という感じで「ワン、ツー、スリー」とカウントしながらインド式ヨガ(ヨガ式体操)を教えてくれます。ぴょんぴょん跳ねたりすると先生はゼーゼー言って、大丈夫かな?と思ったりしました。(汗) そしてポーズの途中でバランスを崩してよろけたりすると、恥ずかしそうに苦笑いするのがすんごく可愛らしかったです。

 帰国してから私のクラスで、「キャンプで習ったインド式yogaやります」と言ったら、生徒さんが「えっ? これまでやってたヨガはインドのものじゃないんですか?」と目をまん丸くして言いました。これには私もゲラゲラ笑っちゃいましたが、ヨガのアサナはインドのものだけど、現地でヨガ大学を卒業したとかいう先生やインストラクターから教えてもらうのは、割に体操式のものが多いのです。

 朝一番の瞑想を初日は何故か私たちと同じキャンプ参加者のドイツ人のLadaが誘導してくれました。日本から来たメンバーと合流するまでは、先発隊の日本人4名と外国人グループと一緒にやっていたようです。午後からは日本人グループと外国人グループと分かれて受講しました。

 翌日からは毎回ラドヌーンでのキャンプはいつもそうするように、私たちはトゥルシードーム(2代前のアチャリア トゥルシーが涅槃に入った場所)で行うことにしました。

トゥルシードームの真ん中にある円筒の中に遺骨が祀ってあります。静かに瞑想するKyちゃん

 トゥルシードームでの瞑想は、夜空に星が瞬くまだ暗いうちにドームへ向かいます。移動中や瞑想を始める時間に、近所のイスラム寺院、ヒンズー寺院、ジャイナ教本部から、それぞれのマントラや祈り、楽器の音がスピーカーを通して競い合うように大音響でジャンジャカ聞こえてきます。ヒンズー教はベルが賑やかにチンチン、ジャンジャン、ガンガン鳴り、イスラムは「アッラーァ~!アァークバァール」とかね。(苦笑)

 でも瞑想に入ると3つの宗教が混在した音響はあまり気にならなくなります。瞑想初心者はそっちに気を取られますが、私は気にしないフリをします。アハハ

 東の空が明るくなってきました。

朝日を受けながら瞑想するNちゃんの後ろ姿 絵になります。

 トゥルシードームの中央にガラスに囲まれた丸い筒状の中に遺骨が祀ってありますが、ここで朝日を受けながらの瞑想は、とても深く清冽なエネルギーを授けてもらえます。

 あまりの心地よさで時間を忘れ、次のyogaの予定をすっかり忘れてしまいました。  

 「ん? もうyogaのスタート時間が過ぎている」と気づいた私は、ミーナ先生が一人でポツンと待っている姿が目に浮かび、居てもたってもいられず、一人その場を離れて急ぎ足でyogaの場所へ向かいました。

瞑想に深く入ってなかったというのがバレバレだね(汗)

 案の定、ミーナ先生は小柄な背を少し丸めて、一人でじっと座っている姿を見てちょっと胸がつまされる思いになりました。「遅れちゃったぁ。ごめんなさい」と(ちゃんと英語で言いましたよ。このくらいは私も言える)先生に駆け寄りました。

 先生は私の顔を見てホッとしたような笑顔を見せ、二人でYogaを始めたところ、少し遅れて来てくれたCちゃんやその他の人が徐々に増えたことに安堵し、とてもうれしかったです。

翌日からミーナ先生もトゥルシードームで一緒に瞑想することになり、めでたし、めでたし。

 

カヨウッサグで・・・落ちる

 朝のYogaだけでなく、ランチ前に行う恒例のカヨウッサグはプレクシャ・ディヤーナの第一段階で体の力を抜いてリラックスし、意識と体が別々だということを認識する瞑想法ですが、これもミーナ先生が担当してくれました。

2階は大きなホール、1回は広い講堂と教室があります。手前の歩道の縞模様は、歩く瞑想で足を交互に置くために色分けしたようです
道場の側面。奥に見えるピンク色の建物が宿泊棟

 カヨウッサグは仰向け、座位、椅子または熟練者は立ったまま(これ、かなり危険! 立ったままだとたまに意識が遠くなり、膝がガクッと折れると転倒の恐れあり)で行いますが、みんなリラックス目的なので殆んどの人が仰向けで行います。

 会場となる道場の2階の大きなホールは、音響効果が素晴らしく、マントラを唱えると素晴らしく響きわたり、ここでカラオケでもやったらめちゃくちゃうまく聞こえるだろうな・・・と余計なことをふと思う。 

 仰向けになってミーナ先生の優しい柔らかな誘導を聞きながら体の力を抜いていくと、自分では遠くに先生の声が聞こえているから「寝てない!」と思い込んでいても、いつしかスゥーッと引き込まれ、自分の「ウガッ」という鼾で気が付きます。

 先生の誘導は素晴らしく心地よく、自分が道場のホールに横たわっているという感覚は薄れていきます。周囲からは毎回のようにすぐに寝息や鼾が聞こえてきたのは否めません。

 キャンプ4日目、カヨウッサグの前に「チャイテ プルシャ」というマントラをミーナ先生に唱えてもらいましたが、その歌声は心に響きみんな感動し、その後のカヨウッサグはそこかしこから鼾が・・・。より深くリラックスできたという証拠ですね。でも本当は決して寝てはいけないんですけどね(苦笑) 

インド人的でない???

 キャンプの間、一緒に行動を共にすることが多かったミーナ先生と私は5歳違いで年齢も近く、とても親しみが湧きました。インドの人は往々にして自己主張が強く、押しが強い人が多いのですが、ミーナ先生はいつも穏やかで優しく、包み込んでくれるような柔らかさのある女性で大好きになりました。

毎日先生とハグしてました


ミーナ先生の爪の垢を私は飲んだ方が良いかな(苦笑)

次回はサマニー二人の楽しいレーシャの講義の模様をお伝えします。

日本プレクシャ・ディヤーナ協会 指導士・伊東 真知子

読むプレクシャ・メディテーションVol.15-「自分で自分の医者になる~プレクシャ・メディテーション随想録Vol.2~」を読み解く-

2023年3月4日(土)20-21時に『読むプレクシャ・メディテーションVol.15-「自分で自分の医者になる~プレクシャ・メディテーション随想録Vol.2~」を読み解く-』を開催いたします。今回は3章を読み解いていきます。

良い食べ物を食べると肉体が満足するように、良い学びを摂り入れることで心が満足します。頭が整理され、瞑想の理解が深まります。知的な理解は実践へと繋がります。知行合一の循環はより高い充足感をもたらしてくれます。

オンラインでの会になりますので、ご自宅問わず、どこからでもご参加頂けます。

Zoomオンラインでの参加で読み解き人との質疑応答にご参加頂けます。

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プレクシャ・メディテーションは、今から約2600年前、ブッダの時代からインドに伝わる古代瞑想法を、やはり仏教と同じ時代から存在し受け継がれている古代宗教ジャイナ教(テーラパンタ派)の前最高指導者であるアチャーリヤ・マハープラギャ師が、最新科学の知見を採り入れて現代的に再構成した古くて新しい瞑想法です。

理論面、実践面ともに、細かく体系的に構築されている瞑想法であるため、説明が平易で、初心者でも簡単にはじめられる内容になっています。

理論的には非常に深遠な内容を含んでいますので、他の瞑想やヨガに通じた人、親しんでいる人にも大いに参考になります。
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【当日の流れ】
1「自分で自分の医者になる~プレクシャ・メディテーション随想録Vol.2~」3章を読んで参加(読まなくても参加できますが効果が減少します)
2参加者からの読後感
3著者からのポイント解説
4フリートーク
5終了

【読み解く書籍紹介】
「自分で自分の医者になる~プレクシャ・メディテーション随想録Vol.2~」(坂本知忠著)

3章 世界を知る
3-1 妄想の未来
3-2 アイデンティティー 日本人としての自分
3-3 ラーナクプールのジャイナ教寺院
3-4 生かされて生きている
3-5 無限の自由とは
3-6 日本文化の精髄・露天風呂
3-7 皮膚と触覚と意識について
3-8 虫たちのこと
3-9 火とは何か



【日時】2023年3月4日(土)20-21時(受付開始:19:45)

【会場】オンライン

【受講料】なし(手元に書籍がある場合)orドネーション(手元に書籍がない場合)
*書籍希望の方は、お申し込み後、電子書籍をお送りいたします。申込フォームよりお願い致します。
*ドネーションの場合はイベント終了後1週間以内に協会へのお振込みをお願いしております

【読み解き人】:坂本知忠(指導ランク:教師)

日本プレクシャ・ディヤーナ協会会長
水晶瞑想両方研究所主宰
ヨガ瞑想指導歴35年以上
プレクシャ・メディテーション研修のため渡印13回
2015年プレクシャ・アウオード受賞
著書:「白神山地」「虹のクリスタル・ワーク」「ジャイナ教の瞑想法」「勝利者の瞑想法」「坐禅の源流印度へ」「自分で自分の医者になる」他

問合先:日本プレクシャ・ディヤーナ協会(japan@preksha.com)

申込先:こちらお申込み
*リンク先へ移行できない方は「問合先」まで氏名、携帯電話をご明記の上、お申込みください。

プレクシャな生活(日本プレクシャ・ディヤーナ協会 準指導士・山口みゆき)

2022年6月23日㈭に今期のプレクシャ・メディテーション指導士養成講座Level2の最終日を迎えました。

 この日の実習はプラナ・サンチャラニー・ムドラの応用でした。これはプレクシャ瞑想のテクニックを組み合わせた、長年研究し続けてこられた坂本先生の、独自の瞑想技法でした。それを先生は、わたくしたちに惜しげもなく教えてくださいます。もちろん年数も実践も勉強も全く足らない私には、先生の瞑想の深いレベルのかけらすら見つけることは難しいのですが、それでも今、坂本先生の講座を受講でき、同じ時間を過ごす魅力的な方々に出会えたという、この巡りあわせにとても感謝しています。

 コロナ禍はそれまでの生活を続けることを困難にしました。木曜日夜にあったヨガ講座が休講になり、しかしそのおかげさまで、この2年半は落ち着いて養成講座に参加することができました。じっと座って自分自身に意識を向け続けることの意味や気持ちよさを、理解することも体感することもほとんどなかった私にとり、じっくりと学ぶ時間がどうしても必要だったのだと思います。今では、特別なことが起こらなくても、ただ淡々と瞑想を続けていくことが、身に付きつつあります。

 コロナ禍、家族のステージ、自身の興味、東京にいること、そのほかのあらゆることのタイミングが合って、プレクシャ瞑想に出会い、そして講座を通して見聞きし体感したすべてのことが明日の私を作ります。自分では覚えていないはるか昔の小さな事柄や発言やいただいたものが、今日の私となって、たくさんの人との出会いや経験がまた重なっていきます。だから今日、今できることを最大限に純粋に楽しんで行っていきたいと思います。

(2022年7月129号メルマガからの転載)

日本プレクシャ・ディヤーナ協会 準指導士・山口みゆき

コラム「勝利者の瞑想法」一覧

*各コラム名を押して頂くと、リンクが設定してある場合は、各コラムへ遷移します*

コラム:プレクシャ讃歌の魅力
コラム:あなたは何処に行きたいですか?
コラム:自殺を無くす道
コラム:瞑想をする、瞑想が起こる
コラム:生 カルマ 死 カルマ 生
コラム:所有と無所有
コラム:自己防御の砦
コラム:静と動
コラム:アヒンサー(非暴力主義)
コラム:活用する喜び
コラム:ジャイナ教僧侶がしているマスクの意味
コラム:動きを止める、動きが止まる
コラム:雰囲気と人格
コラム:エコ的生活は新しい非暴力運動です
コラム:非対立主義について
コラム:なぜ瞑想したくない、出来ない、解らないのか
コラム:カルマを無くす瞑想
コラム:ジャイナ教と仏教は兄弟宗教
コラム:別れと出会い
コラム:来世不動産
コラム:資格
コラム:言葉(言霊)の力
コラム:純粋とは何か
コラム:忍耐と無執着
コラム:呼吸の奥義
コラム:食の非暴力 俗なる立場から
コラム:憎しみと愛
コラム:魂を観る瞑想
コラム:魂について
コラム:何もしない行為
コラム:植物に心は有るか
コラム:絶体絶命、崖っぷち、究極の選択・ 非暴力と義務どっち
コラム:水は偉大なる教師であり、尊崇すべき恩人である
コラム:地球温暖化の脅威
コラム:悟りとは
コラム:無常と空
コラム:自分の生活と幸福感を何と比較するのか
コラム:仏教の源流・ジャイナ教との類似
コラム:瞑想登山
コラム:沖ヨガ冥想行法とプレクシャ瞑想
コラム:瞑想における緊張と弛緩
コラム:沈思黙考「おかげさまで」
コラム:瞑想・二つの流れ
コラム:完全なるリラックス
コラム:利己心と依頼心
コラム:身体とは何か
コラム:空の思想とマントラ
コラム:自己コントロールの道
コラム:哲学論争
コラム:ラーナクプールのジャイナ教寺院
コラム:『シッダールタ』を読んで
コラム:生かされて生きている
コラム:美しき日本刀と非暴力
コラム:アンベードカルと仏教改宗
コラム:無限の自由とは
コラム:生命が病気を創る
コラム:カラーセラピー・色彩療法
コラム:日本文化の精髄・露天風呂
コラム:カルマヨギ・二宮金次郎
コラム:皮膚と触覚と意識について
コラム:虫たちのこと
コラム:自分が自分の主人公になる
コラム:火とは何か
コラム:2017年3月19日(日) 東京・沖ヨガスタジオ サマニー・サンマッテイ・プラギャ師講演「ジャイナ教のカルマ論と輪廻転生」
コラム:アカルマへの道・モークシャとサンミャク・ダルシャン 2017年3月20日(月) 東京・沖ヨガスタジオ サマニー・サンマッテイ・プラギャ師講演
コラム:仏陀はなぜ魂について説明しなかったのか
コラム:アートマン 魂 本当の自己とは何か
コラム:欲望とは何か
コラム:私のヴァーサナー
コラム:自分で自分の医者になる・無病の道
コラム:四つの身体と霊的色彩光
コラム:肉体はリサイクル品
コラム:人類のカルマ・人類存亡の瀬戸際
コラム:南インドの聖なる篝火の山・アルナチャラ その1
コラム:平等心と無差別
コラム:清らかな心